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コロナ禍の影響で開催が中止されていたコミックマーケット(コミケ)が、2021年の冬、そして2022年の夏と復活して話題になりました。
このままコロナが収束し、以前と同じように同人活動を楽しめる日々が戻ってくると良いですね…。
そんな私は、人混みが苦手なため、未だコミケに参加したことはありません。人生の中で一度は行ってみたいものです…。
さてさて、今回のテーマはコミケで売られる「同人誌」。英語で同人誌を何と言うのか、そもそも同人誌とはどんな意味なのか、その辺りを詳しく探っていきましょう。
これを読めば、英語でもオタク文化を発信できるようになりますよ。
それでは、早速始めていきましょう!
そもそも日本語の同人誌は、「同じ趣味や志を持つ人が集まって作った雑誌」という意味です。
同人誌は主に個人やサークルが集まって自費出版するため、出版社を介さないのが特徴です。そのため、一般的な書店では手に入らず、コミックマーケット(通称コミケ)などの合同販売会場で販売されるのが通例となっています。
日本の同人誌の起源には諸説あり、有力なのは、明治時代に外交官だった森有礼氏がアメリカから帰国した翌年に出した『明六雑誌』と、小説家の尾崎紅葉らが集まった同人「硯友社」が発行した『我楽多文庫(がらくたぶんこ)』の2つ。
いずれにしろ、その歴史は1800年代後半の明治時代にまで遡ります。「ガラクタ文庫」とは、ウィットに富んだ良いネーミングですね。
上記いずれの説だったとしても、当初の同人誌は活字文芸誌として生まれた様子。現在のようなマンガの同人誌が生まれたのは、1970年代ごろのことです。
そして1975年に初めてのコミケが開催されると、またたく間にマンガ同人誌が市民権を集め始め、現在では「同人誌≒マンガ雑誌」に近いイメージになっています。
いやはや、同人誌の歴史もさることながら、コミケが50年も前から開催されていることが驚きですね!
同人誌は英語で “fanzine” と言います。発音記号は「fˈænziːn」で、カタカナだと「ファンジン」です。
fanzine は fan(愛好家)と magazine(雑誌)を合成して生まれた言葉。もともとは歌手などのファンのための雑誌を指していたようですが、その後「ファン作成の雑誌」全般を表すようになりました。
Fanzines are the magazines published by fans.
訳)同人誌はファンによって出版される雑誌のことです。
しかし、fanzine が表す対象は幅広いため、日本で言う同人誌と同じものを指す際は、英語でも “doujinshi” とそのまま言うことが多いようです。
英語にも “comic book” という単語があるところ、日本語の “manga” がそのまま通じるのと似たような現象ですね。
I came to Japan to buy a doujinshi in Akihabara!
訳)秋葉原で同人誌を買うために日本に来ました!
同人誌と切っても切れない関係にある「二次創作」は、英語だと “fan fiction” と言います。読み方はそのまま「ファン フィクション」です。
fiction 自体に「創作」という意味がありますが、fan が付くことで「原作者でなく、そのファンが作った(二次)創作物」という意味になります。略称の “FF” もよく使われます。
ちなみに、原作を持たずに作られた「一次創作」は “original” と言います。
I’m the original hamster. And you’re a fan fiction hamster.
訳)僕がオリジナルのハムスターで、君は二次創作ハムスターなのさ。
We’re both fan fiction hamsters.
訳)私たちは2匹とも二次創作のハムスターだよ。
Are you kidding me? …For real?
訳)冗談キツイよ。…マジ?
同人誌を買う人々はよく「オタク」と言われ、「BL」などのジャンルに細分化されています。
ということで、ここからはそんな同人誌に関連する表現について、英語で何と言うのかを詳しく確認していきましょう。
日本語の「オタク」に相当する英語表現は、”geek” と “nerd” の2種類です。
geek はある専門分野に詳しいオタクを表す言葉。もともとはパソコンに詳しい人を表していましたが、今では幅広い分野のオタクを指して使われます。好きなことの話になると早口になる人のイメージです。
nerd は部屋に閉じこもっているタイプのオタクを表す言葉。そのため、もともとはネガティブなニュアンスの強い言葉でしたが、最近では比較的マイルドなニュアンスで使われることも増えてきているようです。日本語の「陰キャ」に近い感覚ですね。
I’m a geek but not a nerd.
訳)僕は専門的なオタクではあるけど、内向的なオタクではないんだ。
I see.
訳)へー。
「コミケ」はもともと「コミックマーケット」の略称なので、英語でも “Comic Market” と言うことができます。しかし、これも日本発祥の文化なので、そのまま “Comiket(Comike)” と言っても通じます(コミケを知っている人相手なら)。
コミケは夏と冬に東京ビッグサイトで行われる、世界最大の同人誌即売会。先述のように、1975年から開催されている歴史あるイベントです。
Comic Market (commonly called “Comiket”) is the event held every summer and winter at Tokyo Big Site.
訳)コミックマーケット(通称コミケ)は、東京ビッグサイトで毎年夏と冬に開催されるイベントです。
男性同士の恋愛を描く「ボーイズラブ」、通称「BL」は和製英語です。しかし、BLという文化自体が和製文化であり、漫画や同人誌とともにその文化が海外に輸出された結果、そのまま “Boys Love(BL)” で通じるようになりました。
ちなみに、BLのことを昔は「やおい」と言いましたが、これもそのまま “Yaoi” と英単語化しています。ただし、BLに比べると一般性は低く、だいぶコアな人しか使わない表現なようです。
I’ve never read BL books.
BL本は読んだことがないなー。
Really? I like those.
本当?私は好きだよ。
今回は「同人誌」と、それにまつわる関連表現を英語で何と言うかについて確認してきました。
同人誌は英語で “fanzine” と言いますが、コミックマーケット(コミケ)で販売されるような同人誌の場合は、そのまま “doujinshi” で通じます。
同人誌を取り巻くサブカルチャーに関しては、日本が世界トップの先進国です。今回ご紹介したことを参考に、英語でもクールジャパンをどんどん発信していきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!