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この記事では、苦手にしている人が多い「他の」を表す other の関連表現について、基本から詳しく確認していきます。
「otherってそもそも、どんな意味?」
「other とか another とか、似た単語が多くて混乱する」
「『他の』を表す表現の使い分け方が知りたい!」
以上のような疑問・悩みがある人は、この記事がお役に立てるはずです。
それでは、早速確認していきましょう!
other は「他の」という意味の形容詞です。
形容詞とは、名詞の意味を修飾する言葉ですね。そのため、other は以下のように、「other 〇〇(他の〇〇)」という形で使われます。
しかし、other の後ろの名詞が単数形の場合は注意です。「他の」と言う時点で数えられる名詞(可算名詞)であることは明白なので、a か the を付ける必要があります。
その際、other に a が付くことで “another” に、other に the が付くことで “the other” になります。another と other は別単語だと思っている人も多いですが、実は単に「a + other」になっているだけなんですね。
※other(アザー)の先頭の発音が母音なので、a が an に音韻変化しています。
a と the の違いは簡単に言うと、決まった特定のものであるかどうか。そのため、another は「決まっていない他のもの」を表し、the other は「決まっている他のもの」を表します。
たとえば、コンビニに行って「他のコーラ」と言う場合、選択肢がたくさんあって特定できないので “another coke” に。冷蔵庫にもう1本しかコーラが無いのを知っていて「他のコーラ」と言う場合、選択肢が1つしか無く特定できるので “the other coke” となります。
another ⇒「決まっていない他のもの」
the other ⇒「決まっている他のもの」
よく another を「もう1つの」と覚えている人がいますが、これはおすすめできません。なぜかというと、the other でも「もう1つの」と訳すシーンが結構多いからです。
たとえば、上のコーラの例でもう一度考えてみてください。コンビニで「もう1つの」コーラを買う、冷蔵庫にある「もう1つの」コーラを飲む、どちらの場合も違和感がないですよね。
このように、「もう1つの」という訳語は another でも the other でも当てはまるものなので、見分ける際には役に立ちません。どちらを使うかは、a か the かという点で判断しましょう。
another「もう1つの」、other「他の」という覚え方はNG
another と the other に関係の深い a と the については、こちらの記事で詳しく解説しています。
other の後ろの名詞がわかり切っている場合は、省略されることもあります。
この例文で言うと、目の前にタオルがあれば、「他の…」と言った時点で、必要なのがタオルであることは明白ですよね。そのため、以下のように言うことができます。
このように、「other +〇〇s(複数形)」を省略すると、”others” という形になります。
同じように考えて、「another +〇〇(単数形)」の省略は “another” に、「the other +〇〇(単数形)」の省略は “the other” に、そして「the other +〇〇s(複数形)」の省略は “the others” になります。
others ⇒「other 〇〇s」の省略
another ⇒「another 〇〇」の省略
the others ⇒「the other 〇〇s」の省略
other の派生語には、以上のような多くのバリエーションが存在します。
ここまでの内容を一旦整理し、other・others・another・the other・the others の意味をまとめると、以下のようになります。
other:「他の」を表す基本形
others:other 〇〇s の短縮形
another:決まっていない他のもの(単数)を表す
the other:決まっている他のもの(単数)を表す
the others:決まっている他のもの(複数)を表す
とはいえ、これだけで使い分けられるようになれば苦労はありません。
ということで、ここからは一連の other の関連表現の使い分け方について、具体的なシチュエーションに基づいて確認していきましょう。
単数の「他の」を表す another と the other を使い分けるポイントは、残りが1つに定まるかどうかです。
たとえば、ここに3冊の本があるとしましょう。便宜上「本A」「本B」「本C」と名前を付けておきます。この中から私が本を選んだ後、あなたが他の1冊を選ぶ様子をイメージしてください。
まず、私が「本A」を選んだとします。そのとき、あなたが選ぶことができるのは「本B」か「本C」の2択ですね。
この場合、他の1冊の選択肢は2つあり、1つに定まらないので “another” が適切となります。
続いて、私が欲張って「本A」と「本B」の2冊を選んだとします。そのとき、あなたが選ぶことができるのは「本C」の1択ですね。
この場合、他の本という選択肢は1つしか無いので、”the other” が適切となります。
another ⇒可能性がたくさんある中から「他の1つ」を選ぶ
the other ⇒可能性が1つしか無い「他の1つ」を選ぶ
複数の「他の」を表す the others と others の使い分けるポイントは、残りすべてを指すかどうかです。
ある部屋の中に、リンゴ好きかブドウ好きかという不毛な争いをしている10人のグループがいるとします。
このグループの中で、4人がリンゴ好きだと言った場合、ブドウ好きは残りの6人に決まりますよね。この場合、他の人(ブドウ好きな人)というのは、リンゴ好き4人を除いたすべての人なので、the others が適切です。
続いて、視野を世界全体に広げてみましょう。世界にはさまざまな好みを持った人がいるので、リンゴ好きやブドウ好きだけでなく、スイカやマンゴーが好きな人だっています。中には、果物全般が嫌いな人もいるかもしれません。
このような状況では、リンゴ好きとブドウ好きそれぞれが何人ずつ存在するかなんてわかりません。そのため、「他の人はブドウが好き」と表現する際は others を使います。ちなみに、リンゴ好きの方も同様に数が不明なので、漠然とした複数を表す some で表すのが自然です。
the others ⇒残りすべてを選ぶ「他の」
others ⇒残りすべてではない「他の」
今回は、「他の」という意味を表す other の関連表現について、意味の違いや使い分けのポイントを詳しく確認しました。
other・others・another・the other・the others は見た目が似ていてややこしいですが、それぞれ指し示す「他の」の対象が異なります。今回ご紹介したことを参考に、ぜひマスターしていきましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!