【自動詞と他動詞】それぞれの違いや見分けるポイントを詳しく解説

a notebook and coffee

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この記事では、英語学習者で苦手としている人の多い「自動詞と他動詞」について、基本から詳しく確認していきます。

「自動詞と他動詞って何が違うの?」

「自動詞でも他動詞でも使える動詞があるってホント?」

「自動詞と他動詞を見分けるコツが知りたい!」

以上のような疑問・悩みのある人は、この記事がお役に立てるはずです。

それでは、早速確認していきましょう!

自動詞と他動詞の違いとは?

a man wondering something

自動詞と他動詞の違いは端的に表すと、目的語を必要とするかどうかです。

目的語というのは、動詞の後ろに付く名詞のこと。「~を…する」という形で、動作の目的を表します。目的語になれるのは、英語も日本語も名詞だけです。英語の場合は、目的語は動詞の直後に来ます。

他動詞とは?

説明の都合上、タイトルと順番が入れ替わって恐縮ですが、まずは他動詞から確認していきましょう。

他動詞とは、後ろに目的語を必要とする動詞のことです。

まずは日本語で考えてみましょう。たとえば「私は納豆を食べる」という表現であれば、「納豆(を)」が目的語であり、それを伴う「食べる」という動詞は他動詞だとわかります。

この文を英語で表現すると以下のようになります。

例文

I eat natto.

訳)私は納豆を食べます。

自動詞とは?

自動詞とは、後ろに目的語を必要としない動詞のことです。

たとえば、「私は眠る」という文で考えてみましょう。この文には「~を」という目的語が見当たりませんね。そのため、「眠る」という動詞は目的語を必要としない動詞、つまり自動詞であるとわかります。

この文を英語で表現すると以下のようになります。

例文

I sleep.

私は眠ります。

以上のことを一旦まとめると、以下のようになります。

自動詞と他動詞の違い

自動詞⇒目的語を必要としない動詞

他動詞⇒目的語を必要とする動詞

自動詞と他動詞の見分け方は?

自動詞か他動詞かわからなくなったら、「何を?」とツッコミを入れられるかどうかで判断するのがおすすめです。

たとえば、前述の「eat(食べる)」という動詞であれば、「何を(食べるの)?」と聞いたとしても違和感はありませんね。このことから、「eat(食べる)」は他動詞だと判断できます。

では「sleep(眠る)」はどうでしょう。「何を(眠るの)?」と聞いたとしたら、非常に違和感がありますよね。このことから、「sleep(眠る)」は自動詞だとわかります。

自動詞と他動詞の見分け方

自動詞⇒「何を?」とツッコミ可

他動詞⇒「何を?」とツッコミ不可

以上の点を踏まえて、少し練習してみましょう。

以下に挙げる動詞は、自動詞と他動詞どちらでしょうか。ぜひ一度考えてみてください。

cry(泣く)、buy(買う)、cut(切る)、appear(現れる)、enjoy(楽しむ)、come(来る)、arrive(到着する)、make(作る)、run(走る)、give(与える)

いかがでしょう。それぞれ自分なりに自動詞と他動詞に分類できましたか?

それでは、答え合わせをしてみましょう。

自動詞:cry(泣く)、appear(現れる)、come(来る)、arrive(到着する)、run(走る)

他動詞:buy(買う)、cut(切る)、enjoy(楽しむ)、make(作る)、give(与える)

正解が多かったか少なかったかに関わらず、あらためて自動詞と他動詞を見比べてみてください。自動詞群の方は「何を?」とツッコミを入れると違和感が生まれ、他動詞群の方は違和感が無いことがわかると思います。

自動詞と他動詞両方で使える動詞も存在する

a man surprised

以上見てきたように、大半の動詞は自動詞か他動詞、いずれかの使い方しかされないため、簡単に見分けることができます。

しかし、中には自動詞と他動詞両方で使うことのできる動詞も存在します。そのような動詞は、自動詞か他動詞かで意味が異なるので、表す意味に応じて判断するしかありません。

「なんだか面倒そうだな…」と思った人、安心してください。自動詞と他動詞両方で使える動詞はあまり多くないので、基本的にはそれほど気にしなくてOKです。

せっかくなので、ここでは自動詞と他動詞両方で使える動詞のうち、代表的な物をいくつかピックアップして確認しておきましょう。

両方で使える動詞①:move

例文

This robot can move smoothly.

訳)このロボットは滑らかに動くことができます。

この例文における move は、後ろに目的語(名詞)が無いため、自動詞として扱われます。自動詞としての move は「動く」という意味です。

例文

My father can move the heavy stone.

訳)私の父は、その重い石を動かすことができます。

一方、この例文における move は、後ろに the heavy stone という目的語があるので他動詞です。他動詞としての move は「動かす」という意味になります。意味としては似ているので、ある程度類推ができそうですね。

move の意味

自動詞⇒動く

他動詞⇒動かす

両方で使える動詞②:stop

例文

I stopped to pick up a 100 yen coin.

訳)私は100円玉を拾うために立ち止まりました。

この例文における stopped(stop の過去形)は、後ろに目的語となる名詞が無いため、自動詞です。自動詞としての stop は「立ち止まる」という意味になります。

例文

I stopped smoking last year.

訳)私は去年禁煙しました(タバコを吸うことを止めました)。

一方、この例文における stopped は、後ろに smoking という目的語があるので他動詞です。他動詞としての stop は「止める」という意味になります。自動詞か他動詞かで、自分が止まるのか、行為を止めるのかという点が違ってきます。ぜひ覚えておきましょう。

stop の意味

自動詞⇒立ち止まる

他動詞⇒止める

両方で使える動詞③:stand

例文

Please stand up.

立ってください。

この例文における stand は、後ろに目的語となる名詞が無いため、自動詞です。自動詞としての stand は「立つ(立っている)」という意味になります。

例文

I can’t stand the noise anymore.

訳)私はもうその騒音に耐えられません。

一方、この例文における stand は、後ろに the noise という目的語があるので他動詞です。他動詞としての stand は「耐える」という意味自動詞の「立つ(立っている)」とは全く異なる意味なので、知らないと類推できませんね。この機会にぜひ覚えておきましょう。

stand の意味

自動詞⇒立つ(立っている)

他動詞⇒耐える

両方で使える動詞④:run

例文

My mother usually run in the park in the morning.

訳)私の母はたいてい、朝は公園で走ります。

この例文における run は、後ろに目的語となる名詞が無いため、自動詞です。自動詞としての run は「走る」という意味になります。

例文

My grandfather runs many companies.

訳)私の祖父は、たくさんの会社を経営しています。

一方、この例文における runs(run の三単現形)は、後ろに many companies という目的語があるので他動詞です。他動詞としての run は「経営する」という意味「走る」と「経営する」では意味が全然違うので、あらかじめ知らないとわかりませんね。ぜひ覚えておいてください。

run の意味

自動詞⇒走る

他動詞⇒経営する

以上の4単語について、自動詞と他動詞の意味をあらためてまとめると、以下のようになります。

自動詞と他動詞両方で使える動詞

move:動く(自動詞)、動かす(他動詞)

stop:立ち止まる(自動詞)、止める(他動詞)

stand:立つ(自動詞)、耐える(他動詞)

run:走る(自動詞)、経営する(他動詞)

自動詞と他動詞を見分ける際の注意点

a light

最後に、自動詞と他動詞を見分ける際の注意点について確認しておきましょう。

注意点①:前置詞が付いていると目的語にならない

自動詞と他動詞を見分ける際にやってしまいがちなのが、前置詞の付いた名詞を目的語と勘違いしてしまうこと。

「前置詞+名詞」は前置詞句と呼ばれ、1まとまりで形容詞か副詞の役割を果たします。そのため、前置詞の付いた名詞が目的語になることは絶対に無いので注意が必要です。

例文

I waited for you for a long time.

あなたのことを長い間待っていました。

たとえばこの例文の場合、waited(wait の過去形)が自動詞か他動詞かを判断する際、「~を待つ」と考えて他動詞と思いがちです。しかし、実際は for you と前置詞句になっているため、you は目的語にはなりません。

このように、「~を」と訳せたとしても、前置詞付きの名詞は目的語にはならず、その前の動詞も他動詞ではないという点は、ぜひ覚えておきましょう。

注意点②:目的語が1つとは限らない

他動詞が伴う目的語は、1つでなく2つあることもあります。

英語には文型という考え方があり、目的語を1つ伴うものは第3文型と呼ばれ、「S(主語)+V(動詞)+O(目的語)」の形で表されます。以下の例文が代表的な第3文型です。

例文

My sister made a cake.

訳)私の姉はケーキを作りました。

その一方、目的語を2つ伴うものは第4文型と呼ばれ、「S(主語)+V(動詞)+O1(目的語1)+O2(目的語2)」などと表されます。このように目的語が2つある場合は、「~に…を」という意味になります。以下の例文が代表的な第4文型です。

例文

My sister made me a cake.

訳)私の姉は私にケーキを作ってくれました。

第4文型の文で目的語が1つしか無いと勘違いすると、英文の意味を大きく誤解してしまう原因になります。上記の例文で言えば、「My sister made me…」の段階で早合点すると「私の姉が私を作った」というヘンテコな意味になってしまいますね。

第3文型と第4文型を含む英語の5文型については、こちらの記事で詳しく解説しています。

まとめ

今回は、英語の自動詞と他動詞について詳しく確認してきました。

自動詞か他動詞かが区別できると、英語の構造がスムーズに理解できるようになります。

今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ自動詞・他動詞をマスターしましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!

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