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この記事では、苦手な人の多い可算名詞と不可算名詞について、それぞれの特徴や違い、見分け方などを詳しく確認していきます。
「可算名詞と不可算名詞って、そもそもどういう名詞?」
「数えられるか数えられないかって、どうやって判断するの?」
「可算名詞と不可算名詞を見分けるポイントが知りたい!」
以上のような疑問・悩みがある人は、この記事がお役に立てるはずです。
それでは、早速確認していきましょう!
可算名詞とは、可算という字の通り「数えられる名詞」のこと。
数えられるというのは、単数(1つ)のときには直前に a [an] が付き、複数(2つ以上)のときには語尾に s [es] を付けられるということです。
※child ⇒ children のように、s を付けずに独特の語形変化をする可算名詞もあります。
もちろん、「その」という意味の the を付けることも可能です。the は単数形と複数形どちらの場合でも付けられます。
ただし、a や the などを付けず、可算名詞の単数形を無冠詞でそのまま使うことはできません。特に形容詞が付いている際は a を付け忘れやすいので要注意です。
単数形(a 〇〇)と複数形(〇〇s)が存在する。
the は単数形・複数形どちらにでも付けられる。
単数形を無冠詞のままでは使えない。
冠詞 a と the については、こちらの記事で詳しく解説しています。
不可算名詞とは、不可算という字の通り「数えられない名詞」のこと。
1つ2つと数えられないため、不可算名詞には複数形が存在しません。その結果、不可算名詞は常に単数形になります。なお、1つと数えることもできないので、単数形であっても a は付きません。
その結果、不可算名詞は可算名詞と異なり、無冠詞の単数形で使うことができます。
可算名詞と同様、不可算名詞にも the は付けられます。話し手と聞き手がお互いにわかっているものを指す場合は the を付けましょう。
複数形は存在せず、常に単数形
a [an] を付けることはできない
無冠詞のままでも使え、the を付けることも可能
可算名詞と不可算名詞の違いは、簡単に言うと「決まった形があるかどうか」です。決まった形があるものが可算名詞であり、決まった形が無いものが不可算名詞になります。
たとえば「リンゴ」は丸い形の果物で、誰が思い浮かべても概ね同じ形ですよね。つまり、リンゴには決まった形があるということになるので、リンゴを表す apple は可算名詞です。
では「水」の場合はどうでしょう。ある人はペットボトルに入った水を、ある人はそこから零れた水を、そしてある人は海にある広大な水を思い浮かべるかもしれません。このように、水という物体は時と場合によって形を変えるため、決まった形がありません。その結果、水を表す water は不可算名詞であると言えます。
可算名詞⇒決まった形があるもの
不可算名詞⇒決まった形が無いもの
代表的な不可算名詞の1つとして sand(砂)が挙げられます。
「砂は1粒2粒数えられるんじゃないの?」と思いますよね。でも、実際のところ砂を数えたことがありますか?おそらく、細かすぎて数える気にもならないですよね。
このように、不可算名詞には細かすぎて数えられないものも含まれます。
細かすぎて数えられないものも、不可算名詞扱いになる。
それでは、実際に可算名詞と不可算名詞を見分ける練習をしてみましょう。
以下に挙げる名詞が、どちらに分類されるか実際に考えてみてください。
meal、food、smoke、cloud、wood、tree、knowledge、idea、furniture、chair、house、home
いかがでしょう、選べましたか?
正解は以下の通りです。
可算名詞⇒meal、cloud、tree、ide、chair、house
不可算名詞⇒food、smoke、wood、knowledge、furniture、home
実はこれらの単語はそれぞれ、似た意味の可算名詞・不可算名詞が対になっています。せっかくなので、それぞれどうイメージが違うのか、詳しく確認しておきましょう。
食べるものを表す点で meal(食事)とfood(食べ物)は似ていますね。
meal はお皿などに盛られた具体的な「1食」を表すため、朝食・昼食・夕食などと数えることができ、可算名詞です。
その一方、food は食べ物全般を表すため、肉なのか野菜などの素材なのか、はたまた調理された料理なのかがわからないため、不可算名詞となります。
空気中に浮かぶフワフワしたものという点で、cloud(雲)とsmoke(煙)は似ていますね。
cloud は空に浮かんでいる際、白い塊として存在して1つ2つと数えられるため、可算名詞です(空にたちこめる雲全体を表す際は不可算名詞にもなります)。
その一方、smoke はどこからどこまでが煙で、どこからが空気なのかわからないため、決まった形が無い不可算名詞と考えられます。
tree(木)とwood(木材)はどちらも「木」に関係しているため、区別が難しいところ。
tree は主に1本1本の立木を表すため、具体的な形があって可算名詞と捉えられます。
その一方、tree を切って作った wood は用途によって形がさまざまなので、不可算名詞になります。
目に見えないという点で、idea(考え)とknowledge(知識)は似ています。
idea は目に見えないものの、「1つの考え、2つの考え」と数えることができます。そのため、可算名詞として扱われます。
その一方、knowledge は個々人の勉強した結果や生きた経験の集積なので、全体像を捉えることができません。その結果、不可算名詞と捉えられます。
イメージとしては、脳内にある knowledge に形を与えたものが idea という感じです。
家具を表す点で、chair(椅子)と furniture(家具)は似ています。
chair は言うまでもなく、個々の椅子を表すため、可算名詞です。ここに疑問を抱く人は少ないかと思います。
問題は furniture の方ですね。furniture がなぜ不可算名詞なのかというと、家具全般を表すから。椅子も机もベッドもソファーも、すべてひっくるめたものが furniture です。そのため、具体的な像がイメージされず、結果として数えられないので不可算名詞として扱われます。
house とhome はどちらも「家」を表す単語ですが、house は可算名詞、home は不可算名詞という違いがあります。
house が表すのは、屋根があって壁がある、具体的な1つひとつの「家屋」です。そのため、当然数えることができるので可算名詞扱いになります。
その一方、home が表すのは「家という空間」です。極端な話、屋根と壁が無くて青空の下で暮らしていても、そこに一家の団欒などがあるなら home と言うことができます。そのため、home に決まった形は無く、不可算名詞として扱われます。
以上のように、英語では名詞を可算・不可算に分けて扱いますが、その区分が絶対なわけではありません。場合によっては、不可算名詞を可算名詞として扱うこともあるので、注意が必要です。
たとえば、以下の例文を見てください。
この例文に使われている coffee という単語は、本来不可算名詞です。コーヒーは水と同じく液体であり、決まった形は無いですよね。
しかし見ての通り、ここでは a coffee と可算名詞として使われています。それは何故かというと「話し手には具体的な形がイメージされているから」です。
「コーヒーを飲みたい」と頭に思い浮かべるときに、空中にフワフワ浮かんだ不定形のコーヒーを思い浮かべませんよね。多くの場合、コーヒーカップに入った状態のものがイメージされるはずです。
このように、不可算名詞であっても、決まった形がイメージされている場面では可算名詞として扱うこともあります。可算・不可算という区別は100%絶対のものではないので、状況に応じて柔軟に使い分けていきましょう。
不可算名詞が可算名詞として使われることもある。
⇒その際は「決まった形」がイメージされている!
今回は可算名詞と不可算名詞について、それぞれの特徴や違い、見分け方などを詳しく確認しました。
可算名詞は決まった形があって数えられる名詞、不可算名詞は形が決まっていなくて数えられない名詞という違いがあります。
今回の内容を参考に、身の回りの名詞を可算・不可算に分けてみましょう。
それでは、これからも楽しい英語学習を。
Let’s enjoy!!