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この記事では、多くの日本人が苦手とする a と the の違いについて詳しく確認していきます。
「a と the って何のために付けるの?」
「a と the の違いがよくわからない…」
「a と the が付けられないのって、どんなとき?」
以上のような疑問・悩みがある人は、この記事がお役に立てるはずです。
それでは、早速確認していきましょう!
結論から先に言うと、a と the の違いは「お互いにわかっているかどうか」です。
話し手か相手のどちらかがわかっていないものには「a」を、話し手も相手もわかっているものには「the」を付けます。
「え、それだけ?」と思うかもしれませんが、本当にこれだけです!
思ったより簡単ですよね。
細かい特徴や使い分けについては、この後詳しく確認していきますが、あくまで基本イメージは「お互いにわかっているかどうか」です。この点さえ忘れなければ、a と the は簡単に使いこなすことができます。
a ⇒話し手と聞き手のうち、どちらかがわかっていないもの
the ⇒話し手と聞き手の両方がわかっているもの
具体例で確認してみましょう。
たとえば、お母さんが息子に対して「コーラを買ってきて」と頼むとします。このとき、「コーラ(coke)」に付くのは a と the のどちらでしょうか。
下の例文を見る前に、ぜひ一度自分なりの答えを考えてみてください!
答えは “a coke” です。スーパーやコンビニにはたくさんのコーラが陳列されていますが、そのうちどのコーラを買うのかは、お母さん(話し手)にも息子(聞き手)にもわからないですよね。
今度は、冷蔵庫に1本しかコーラが無い状態で「コーラを取って」と頼むシーンを考えましょう。このとき、「コーラ(coke)」に付くのは a と the のどちらでしょう。
ぜひ、理由も含めて考えてみましょう!
答えは “the coke” です。今回は、話し手も聞き手も、どのコーラなのかがお互いにわかっていますよね。ちなみに、冷蔵庫にも the が付いていますが、これも理由は同じです。冷蔵庫と言ったら「自分の家の冷蔵庫」に決まってますよね。
もし a fridge と言った場合は、「え、どの冷蔵庫!?」と思われてしまいます(笑)
まぁ、複数の冷蔵庫がある大豪邸なら別ですが…。
a と the には「冠詞」という名前が付いています。字の通り、冠詞は名詞の前に付く冠(かんむり)のような役割をします。
a book、a letter、a car、a restaurant
the house、the train、the country、the computer
人が冠を1つしか被れないように、a と the もどちらか1つしか付けられません!
また、a を「不定冠詞」、the を「定冠詞」と分けて語られることも多いです。
不定冠詞の「不定」とは定まっていないということ。先述の通り、a は話し手か聞き手のどちらかがわかっていないものなので、1つに定まっていないことが表されています。
それに対して、定冠詞の「定」は定まっていることを表します。the は話し手も聞き手もわかっているので、1つに定まっているということです。
a =不定冠詞(話し手か聞き手のどちらかがわかっていない)
the =定冠詞(話し手も聞き手もわかっている)
この後は、a と the それぞれの意味と特徴について詳しく確認していきましょう!
不定冠詞 a が付けられるのは、可算名詞の単数形のみです。可算名詞の複数形や、不可算名詞には付けることができません。
可算名詞というのは、言葉を換えると「数えられる名詞」のこと。book や house などの具体的な形のある名詞が可算名詞であり、water や smoke などの決まった形が無い名詞は不可算名詞と呼ばれます。
a は「1つ」と数えられるものにしか付かないということですね!
〇可算名詞(単数形)
×可算名詞(複数形)
×不可算名詞
可算名詞と不可算名詞について、詳しくはこちらの記事で解説しています。
母音で始まる名詞に付く際は、a ではなく an になるというルールがあります。
母音とは「a、i、u、e、o」のこと。たとえば apple に a が付くと an apple になります。
なぜ an に変わるかと言うと、単純に言いにくいから。a apple(ア アップル)だと、a の音が重なってしまって発音しにくいですよね。
ここで注意したいのが、綴りではなく発音が母音で始まる名詞である点です。そのため、hour(アワー)には a ではなく anを付けますが、uniform には an ではなく a を付けます。
ちなみに、a [an] は「1つの~」と訳すことが多いですが、その語源は「1」を意味する one だと言われています。
one(ワン) の音が変化して an(アン)になり、更に短縮されて a(ア)になった、つまり a より an の方が先に生まれていたってことですね!
発音が母音で始まる名詞の場合は、a ではなく an になる。
a が可算名詞の単数形にしか付けられなかったのと違い、the は可算名詞の複数形や不可算名詞にも付けることができます。
a が one の短縮から生まれていたのとは違って、the はもともと that(あれ / あの)が縮まって生まれたものと言われています。そのため、1つだろうが複数だろうが、そもそも数えられなかろうが、基本的にはどんな名詞にも付けることができます。
〇 the desk(可算名詞の単数形)
〇 the chairs(可算名詞の複数形)
〇 the furniture(不可算名詞)
the は可算・不可算、単数形・複数形問わず付けられる!
しかし、そんな the でも唯一付けられない名詞が存在します。
それが次に挙げる「固有名詞」です。
the は人の名前や国名などを表す固有名詞には付けることができません。なぜなら、「固有名詞はもともと1つに決まっているから」です。
定冠詞 the の意味は「話し手も聞き手もわかっている」ことでした。しかし、固有名詞はそもそも1つしか存在しないため、the を付けるまでも無く、話し手も聞き手も1つしか無いことを知っています。
そのため、以下のような表現は全てNGとなります。
× the Japan
× the Soseki Natsume
× the Mt. Fuji
the +固有名詞はNG!
以下のように、世界に1つしか無いにも関わらず the が付く名詞も存在します。
the sun(太陽)
the earth(地球)
the moon(月)
「世界に1つしか無いものは固有名詞なんじゃないの?」と思いますよね。その前提は変わりません。では、なぜこれらには the が付くかというと、もともとは「世界に1つ以上あるもの」だからです。
たとえば、sun を辞書で引くと「恒星(自らが光る星)」という意味が出てきます。宇宙に恒星は多数存在しますが、その中で私たち(話し手と聞き手)が知っている sun は「太陽」ですよね。そのため、お互いがわかっているという意味で the sun と呼ばれているんです。
同じように、earth は「惑星」、moon は「衛星」を意味します。私たちが知っている惑星は地球であり、衛星は月ということですね。
ちなみに「世界」のことは the world と言います。
はてさて、私たちの知らない world とは、一体どこにあるのでしょうか…。
今回は、日本人にとっては使い分けが難しい a と the の違いについて詳しく確認してきました。
a と the の違いは「お互いにわかっているかどうか」。話し手か聞き手のどちらかがわからないものには a を、どちらもわかっているものには the を付けます。
a と the は日本語に無い感覚なので、最初のうちは難しいですが、慣れてしまえば決して難しいものではありません。今回の内容を参考に、ぜひ a と the の使い分けをマスターしてください。
それでは、これからも楽しい英語学習を!
Let’s enjoy!!